DMでの依頼表記は顧客離れを加速させる
はじめに
InstagramやX(旧Twitter)、TikTokといったSNSの普及により、ビジネスと顧客との接点は大きく変化しました。
SNSのDM(ダイレクトメッセージ)でやり取りをすることは、個人間では便利で身近な手段です。
しかし、公式HPに「ご依頼はDMへ」と記載することは大きな誤り です。
顧客にとっては「信頼できない」「不安だ」という印象を与え、結果的に顧客離れを加速させる危険性があります。
本記事では、「DM依頼表記」がなぜ信頼を損ない、事業成長を妨げるのかを詳しく解説します。
DM依頼表記が選ばれる理由

まずは、なぜ事業者が「ご依頼はDMへ」と記載してしまうのか、その背景を整理します。
| 選ぶ理由 | 事業者側のメリット |
|---|---|
| 手軽さ | SNS上でそのままやり取りできる |
| 無料 | 追加コストがかからない |
| 即時性 | すぐに返信できる |
| 専門知識不要 | フォームやメール設定がいらない |
確かに「楽」で「簡単」ですが、これはあくまで運営者側の都合です。
顧客側に立つと、大きな不安材料となります。
顧客が抱く不安
1. 信頼性の欠如
DMはあくまで「個人的なやり取り」の手段。公式HPでDM依頼のみを掲示すると「この会社は本当に事業者なのか?」と疑念を抱かれます。
2. 情報管理への不安
DMは履歴の管理やセキュリティ面で脆弱です。顧客情報や依頼内容がきちんと扱われるのか、不安を招きます。
3. 契約の不透明さ
正式な窓口を持たない会社は「責任を持って取引できるのか?」という疑念を与えます。特に法人案件では不利に働きます。
4. プロ意識の疑念
「窓口を整備する手間を惜しんでいる」と受け止められ、プロ意識が欠けている印象を残します。
DM依頼表記のマイナス効果
「DMへ」と表記することは、顧客心理において次のような負の効果を生みます。
- 安心感の欠如:「大事な依頼をSNSのDMで送って大丈夫?」
- 顧客離れ:不安を感じ、より公式感のある競合に流れる
- ブランド価値の低下:「個人レベルでやっているのでは?」
- 成約率の低下:問い合わせは来ても、契約まで進みにくい
比較:DM依頼表記 vs 正式窓口

以下の表に、両者の違いをまとめました。
| 項目 | DM依頼表記のみ | 正式窓口あり |
|---|---|---|
| 信頼性 | 「個人感」が強い | 公式感があり安心できる |
| セキュリティ | SNS依存で脆弱 | SSL対応フォームで保護 |
| 情報管理 | 履歴が散逸しやすい | 公式メールで管理可能 |
| 成約率 | 顧客が離脱しやすい | 契約につながりやすい |
| BtoB案件 | 獲得困難 | 法人案件にも対応可能 |
顧客は「きちんとした窓口」を持つ会社を自然と選びます。
ビジネス上の損失
DM依頼表記は、以下のように事業を縮小させる結果を招きます。
- 新規顧客の獲得機会を失う
問い合わせ前に不安を抱き、連絡自体が来なくなる。 - 競合に顧客を奪われる
公式フォームや独自ドメインを持つ企業が比較で有利。 - 法人案件を逃す
大手企業や官公庁は、SNS DMでのやり取りを基本的に認めません。 - ブランド価値の毀損
「素人感」が漂い、長期的に信頼を失う。
DM依頼表記を正当化する考えの危険性
「SNS時代だからDMで十分」という声もありますが、それは大きな誤解です。
- 顧客は「便利さ」より「安心感」を求めている
- 法人や高額案件ほど「公式窓口の有無」を重視する
- DMは補助的ツールであって、メイン窓口にはなり得ない
「顧客心理」を無視した運営は、結果的に成長を止めます。
解決策:公式窓口の整備
DMを補助的に使うのは構いませんが、公式HPには必ず 正式な窓口 を用意するべきです。
最低限整備すべきもの
- 独自ドメインのメールアドレス(info@company.com)
- SSL対応の問い合わせフォーム
- 自動返信メールで顧客に安心感を提供
これらを整えることで、「安心して依頼できる会社」という信頼を獲得できます。
プロ仕様HPと窓口の価値

プロ仕様HPと正式窓口を整備することで、次の効果が得られます。
- 信頼性が高まり、顧客が安心して問い合わせできる
- 成約率が上がり、売上に直結する
- 法人案件や大口案件のチャンスが広がる
- ブランド力が高まり、紹介やリピートにつながる
まとめ
「DMでの依頼表記」は事業者にとっては便利でも、顧客にとっては 信頼を損なうサイン です。
結果として、問い合わせが減り、競合に顧客を奪われ、事業の成長を妨げます。
結び
HPは顧客の信頼を映す「会社の顔」であり、問い合わせ窓口はその信頼を示す「入口」です。
その入口をDMだけにしてしまうことは、顧客離れを加速させる最悪の運営方法です。
だからこそ今こそ、正式な窓口を整え、信頼を勝ち取るHPへと進化させるべきです。
HP制作とSNS運用は弊社お任せください。