リンク集だけの運用がブランドを弱体化させる理由|HPの重要性
はじめに
SNSが当たり前の集客ツールとなった今、InstagramやTikTokのプロフィール欄に「リンクツリー」や「lit.link」などのリンク集サービスを置くのは珍しくありません。複数のリンクをまとめて掲載でき、ショップやYouTube、LINE公式などにユーザーを誘導できる点で便利に見えます。
しかし――便利さに甘えて 「リンク集だけ」で運用を完結してしまうことは、ブランドを大きく弱体化させる危険行為 です。
なぜなら、リンク集はあくまでも「他社のサービスを間借りしたもの」であり、企業や個人事業主の公式な信用基盤にはならないからです。本記事では、リンク集だけに依存した運用が招くリスクと、本来あるべきHP(ホームページ)の重要性を掘り下げていきます。
第1章 リンク集サービスが流行した背景

まずは、なぜリンク集がここまで広がったのかを整理します。
- SNSプロフィールに貼れるリンクは1つだけ:複数の導線をまとめたい需要があった。
- 無料で使える:初期費用ゼロで、すぐに利用できる。
- デザインテンプレートが豊富:誰でも数分で体裁が整う。
- 個人クリエイターの拡散:インフルエンサーやYouTuberが活用し、一般層にも広まった。
確かに合理的な理由があり、流行したのは自然なことです。しかし、「便利だから=最適」ではありません。
第2章 リンク集だけの運用がブランドを弱体化させる理由
① 独自性がなくなる
リンク集のページは、見た目がほとんど同じ。ロゴを差し替えたり色を変えても、他者との差別化は難しく、「誰のサイトだったか記憶に残らない」結果になります。
👉 ブランド構築に必要な「記憶される体験」が生まれにくいのです。
② 信用が担保されない
顧客や取引先は「公式HP」を信頼の判断材料にします。
リンク集だけでは、会社概要・実績・代表者情報など、信頼を裏付けるコンテンツが皆無。結果として「きちんとした企業ではないのでは?」という疑念を抱かせます。
③ SEO資産にならない
リンク集は外部ドメイン上で提供されるため、検索エンジンから評価されるのはそのサービス自身。
どれだけアクセスがあっても、自社サイトの評価は一切上がりません。
👉 「努力しても資産化されない」ことこそ最大の機会損失です。
④ 外部サービス依存リスク
- サービスが終了する
- 広告が挿入される
- 利用規約が変更される
これらはユーザーがコントロールできません。ブランドの大事な入口を他社に預けている以上、不安定さは常につきまといます。
第3章 リンク集と自社HPの違いを徹底比較

項目 | リンク集サービスのみ | 自社HP |
---|---|---|
ブランド表現 | テンプレート依存、独自性なし | デザイン・文章で世界観を発信できる |
信頼性 | 個人ツールの印象が強い | 企業の公式情報源として機能 |
SEO効果 | なし | 中長期的に資産化可能 |
情報量 | リンク先URLの羅列に留まる | 会社概要・実績・サービス情報を網羅 |
サービス依存 | 高い | 自社運用のため安定 |
コンバージョン率 | 流入後の離脱率が高い | 導線設計により問い合わせ・購入が増加 |
第4章 リンク集依存がもたらす「残念な現実」
1. 採用活動の失敗
求職者は応募前に必ずHPを調べます。
リンク集しかなければ「基盤が弱そう」「将来性が不安」と判断され、応募率が低下します。
2. 契約・取引の喪失
BtoBではHPの有無が信用調査の第一歩。
リンク集しかない=公式情報が整っていない=契約回避、という判断につながります。
3. 広告効果の低下
SNS広告で流入しても、リンク集が挟まると直帰率が高まり、コンバージョンにつながりません。
👉 広告代理店の調査では、リンク集経由の導線は直帰率が約2倍高い というデータもあります。
第5章 ユーザー心理から見るブランド低下
リンク集だけに頼ると、ユーザーは無意識に以下の印象を抱きます。
- 「会社としての本気度が足りない」
- 「資金力や運営力に不安がある」
- 「個人レベルの活動に見える」
ブランドとは「選ばれる理由」そのもの。HPを持たずリンク集に依存することは、わざわざ自ら「選ばれない理由」を増やしているようなものです。
第6章 リンク集の正しい位置づけ

リンク集サービス自体を否定する必要はありません。問題は「リンク集だけ」で完結してしまうことです。
正しい運用方法は以下の通りです。
- SNSプロフィールからは「自社HP」へ直接誘導
- リンク集は短期的なイベントや補助的用途で使う
- 自社HP内に「リンクまとめページ」を設けて代替する
👉 「HP=母艦」「リンク集=補助」と整理すれば、安全で効果的に運用できます。
第7章 HPが果たす本来の役割
- 信頼の証明:会社概要、沿革、実績を提示する
- 集客の基盤:SEOで長期的な検索流入を獲得
- ブランドの体現:デザインや文章で理念や世界観を表現
- 成約の受け皿:問い合わせや購入に直結する導線を設計
これらを満たせるのはHPだけであり、リンク集では代替できません。
第8章 SNSとHPの補完関係
現代の集客はSNSとHPの両輪で成り立ちます。
- SNS=拡散・交流・認知
- HP=信頼・情報提供・成約
どちらか片方だけでは成果は頭打ちになります。
リンク集はあくまで「導線の枝」であり、「幹」であるHPがなければ意味を成さないのです。
まとめ
リンク集だけの運用は便利に見えても、以下のような深刻なデメリットを抱えています。
- 独自性がなくブランドが埋もれる
- 信頼性を担保できない
- SEO資産にならない
- 外部サービスに依存する不安定さ
ブランドを守り育てるには、リンク集ではなく 自社HPを母艦とした戦略 が必須です。そしてSNSと連携させることで、拡散力と信頼性を同時に確保できます。
HP制作とSNS運用は弊社にお任せください。