たった1つのHP改善で問い合わせが3倍になった事例
はじめに
経営者やマーケティング担当者からよく聞かれる悩みの一つが、
「ホームページのアクセス数はあるのに、問い合わせにつながらない」というものです。
広告を出し、SEO対策を行い、一定の訪問者がHPに流入しているのに成果が出ない──これは非常に多くの企業が直面している課題です。
しかし実際には、大掛かりなリニューアルをしなくても“たった1つの改善”で成果が激変することがあるのです。本記事では、実際に問い合わせが3倍になった企業Bの改善事例を中心に、なぜその効果が出たのか、どのように応用できるのかを徹底的に解説します。
1. なぜ問い合わせが発生しないのか?
まず、HPから問い合わせが生まれない原因を整理してみましょう。
- 導線が分かりにくい
「どこから問い合わせればいいのか」が直感的に分からない。 - 心理的ハードルが高い
「入力項目が多い」「時間がかかりそう」と感じさせてしまう。 - 信頼材料が不足している
実績やお客様の声がなく「依頼して大丈夫か」と不安になる。 - スマホで使いづらい
レスポンシブ対応が不十分で、操作が面倒になる。
つまり、顧客は商品やサービスに興味を持っているのに、最後の一歩を踏み出せない状態になっているのです。
2. 企業Bのケース(改善前)

企業Bは、専門的なサービスを提供している中小企業でした。
- 月間アクセス数:約2,000PV
- HPからの問い合わせ:月10件程度
- 成約率:約15%
改善前の問題点
- 問い合わせフォームがページの最下部にあり、目立たない
- フォームに10項目以上の入力が必要で面倒
- スマホ画面ではボタンが小さく、押しにくい
- CTAの文言が「お問い合わせはこちら」の一言だけ
この状況では、せっかくHPを訪れた見込み客も「まあいいか」と離脱してしまっていました。
3. 行った改善は“たった1つ”のシンプルな施策
企業Bが行った改善は驚くほどシンプルでした。
👉 問い合わせボタンをファーストビューに常時表示し、文言を工夫した
改善内容の詳細
- ボタン位置の変更
ページを開いた瞬間に目に入るように設置。
スマホでは画面下部に常時固定。 - 文言の変更
「お問い合わせ」から「無料相談はこちら(30秒で完了)」へ。心理的ハードルを下げるコピーに変更。 - 色とデザイン
ブランドカラーをベースにしつつ、目立つコントラストで強調。
このわずかな変更が、見込み客の行動を大きく変えました。
4. 改善後の成果

改善から2か月後のデータは以下の通りです。
指標 | 改善前 | 改善後 |
---|---|---|
アクセス数 | 2,000PV | 変化なし |
問い合わせ数 | 月10件 | 月30件以上 |
成約率 | 15% | 18%(微増) |
総成約件数 | 月1〜2件 | 月5件前後 |
アクセス数は変わっていないにもかかわらず、問い合わせは3倍以上に増加しました。
5. なぜこれほど効果があったのか?
理由①:行動を“目に見える形”で提示したから
人は「行動すべき場所」がはっきりしていないと、動きません。大きく分かりやすいボタンを置くだけで、行動率が上がります。
理由②:心理的ハードルを下げたから
「無料」「30秒で完了」といった言葉は、顧客の不安を和らげ、行動を後押しします。
理由③:スマホユーザーへの最適化
アクセスの7割以上がスマホからだったため、下部固定表示が特に効果的でした。
6. 他の企業でも応用できる“1つの改善”事例
事例A:フォーム項目を削減
入力項目を10から3に減らした結果、問い合わせ率2.5倍。
事例B:お客様の声をトップに掲載
「同じ業種の人が依頼している」と安心され、問い合わせ率1.8倍。
事例C:資料請求CTAを設置
「今すぐ契約」ではなく「無料資料請求」で間口を広げ、リード獲得数が2倍。
7. 人間心理から見る“問い合わせの壁”
問い合わせが増えないHPは、顧客心理を無視しているケースが多いです。
- 不安心理:「本当に大丈夫かな?」
- 面倒心理:「入力が多くて疲れる」
- 先延ばし心理:「今じゃなくてもいいか」
HP改善は、この心理的壁を1つずつ取り除く作業だといえます。
8. 今すぐできるHP改善チェックリスト

- ファーストビューに問い合わせボタンはあるか?
- CTAの文言は魅力的か?(例:「無料」「簡単」「30秒」など)
- スマホで操作しやすいか?
- 入力項目は多すぎないか?
- 実績・お客様の声を補強しているか?
- 問い合わせ後のメリットを明示しているか?
これらをチェックするだけでも、改善の余地がすぐに見つかるはずです。
9. 経営者が持つべき視点
経営者の中には「HP改善=大規模リニューアル」と考える人が少なくありません。しかし実際は、小さな1つの改善で大きな成果が出るのです。
- 営業人員を増やすよりコスト効率が高い
- 広告を追加出稿するより効果が早い
- ブランドイメージも同時に向上する
つまり、HP改善は“投資対効果が最も高い施策の一つ”なのです。
10. 今後の時代におけるHP改善の必要性
AIやSNSが普及しても、契約や購入の最終判断はHPで行われます。アクセスを集めても、HPが「最後の後押し」をできなければ契約は成立しません。
だからこそ、CTAやフォームといった“行動導線の最適化”は今後ますます重要になります。
まとめ
企業Bの事例が示すように、たった1つのHP改善で問い合わせ数が3倍に増えることがあります。大きな投資をしなくても、CTAの位置や文言、フォームの工夫といった小さな変更で成果は激変します。
「問い合わせが少ない」と悩んでいる企業こそ、今すぐHPを見直すべきです。改善のチャンスは、意外とシンプルな場所に隠れているのです。
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